あの怪作「きたれ!どうぶつ達の村」の発掘から約一年、僕はまたしても とんでもないものを掘り起こしてしまった。開発はもちろんお馴染み「(株)少し不思議」。 (「きたれ!〜」発掘の経緯をご存知ない方は先にこちらをご一読されたし)

タイトルは「あつまれ!昆虫の里」……そう、このタイトルだけで十分ご想像がつくことだろう。 ご推察の通り、「きたれ!〜」の後継タイトルだ。

※クリックでラベル部分が拡大表示されます


「きたれ!〜」が発売まで漕ぎ着けなかったにもかかわらず、後継タイトルの開発(というか完成済み??)が 進められていたことに驚きを禁じえないが、ハード末期特有の混沌の中で もがき苦しむ開発者達の苦悩に思いを馳せると、むしろ悲哀を強く感じてしまう。

「きたれ!〜」同様、手書きをコピーした説明書らしきものが添えられていたので、 ゲーム内容を解説した一文を以下に。


 4×4画面分もの広大な里を舞台に、キミのもう一つの生活が今始まる!
 昆虫と一緒に樹液を舐めるのもよし、大きな鉛筆を振り回すのもよし、
 逆立ちして樹液を舐めるのもよし。
 里での生活をどんな風に楽しむのかは、全てキミの自由だ!
    ※このゲームにはエンディングがありません

 登場するアイテム(家具・ウェストポーチ・ツノなど)は、なんと全32種類!
 (ウェストポーチは全8色!)キミはいくつ集めることができるかな?
 さあ、ウェストポーチに夢と希望を詰め込んで、いざ里へ出発!!


……相変わらずどこか気色の悪い文章だ。
「きたれ!〜」のそれとほぼ構成も同じことから、 後継というよりはほぼ同時進行にて開発されていたのではと推測される。 …が、「きたれ!〜」がバッテリーバックアップを採用しているにもかかわらず、 こちらはいわゆる復活の呪文形式を採用。
当時遊んだ記憶は一欠けらも無いものの、説明書の裏に 書き留められた呪文が5つほどあったため、試しに一番最後にメモしたと 思われる呪文を入力してみた。…するとどうだろう!?
唐突にパッフェルベルのカノンのサビ(っていうの?)の部分が 流れ出し、

「さとがえりの じゅもんが ちがいます」

とのメッセージが表示されたのだった……










……というようなコンセプトで僕が勝手に作ったこのソフト、 吉祥寺に位置する秘密基地系セレクトショップ「メテオ」主催に よる企画、「わたしのファミカセ展 2007」にて 展示していただいております。 会期は残すところあと1週間。近郊にお住いの方は必見! (近郊にお住いでない方も、こちらでご覧になれます)

昨年に引き続きイラストレーターのまりもさん協力のもと、 ファミコンロッキーやラジコンボーイといった80'sコロコロのテイストを笑えないくらいリアルに再現。 カセットのラベルサイズだと見えない部分まで凝りに凝ったイラストですので、 ぜひこちらの大きい画像もご覧くださいませ。



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